日光が大好き:伊藤克信

弥生祭

栃木県日光市出身・日光市在住 伊藤克信51才。妻1人子供3人。子供3人は私と同じ日光小学校・日光東中学校・日光高校(現日光明峰高校)と高校までは同じ学歴である。仲々いいもんだよ、親子で同じ校歌を唄えるというのは。子供の入学式や卒業式に行って校歌を聞くと、嬉しくて涙が出てくるね。周りを見ると結構一緒に唄っている親がたくさんいて、日光に生まれ育った人は私と同様に日光を離れないんだよね。同級生も大勢日光に残っているし、やろうと思えば毎日クラス会は出来るんじゃない?

東照宮例大祭

私の実家は「環翠楼・古橋旅館」という百数十年も続いている老舗旅館で私は5代目。その5代目で旅館を廃業してしまったのは残念なんだけど、自慢があるんです。それは何と栃木県で1番最初に電話を引いたのが、古橋旅館で、私の祖母の古橋キンさんが「栃木県モシモシ第1号」です。すごいでしょう。私の父親は「産めよ増やせよ」の時代ですから12人兄弟!!1ダースだよ。全盛期はめちゃくちゃ賑やかで、旅館が満員のときも猫の手は借りなくて済んだようですよ。

伝統のある街・日光はお祭りが多いのでも有名だな。4月に弥生祭、5月と10月には日光東照宮例大祭など毎月のようにお祭りがある。お祭りのときは小・中学生は朝礼だけで終了。子供のときはお祭りの日は最高だったね。だいたい関東地方の人は子供のときに修学旅行で1回は日光に来ているでしょう。「日光を見ずして結構というなかれ」は名言です。新幹線だと宇都宮から東京までは1時間、東武鉄道は浅草から直通で日光まで1時間半ちょっと。「特急スペーシア」はグッドデザイン賞をもらったぐらいカッコいい車両で、我々の自慢。車でも東北自動車道があるから早いよ。でも、問題はあんまり便利になりすぎて、昔は、日光は最低でも1泊コースだったのに、日帰りでもいいや〜と思う人が増えた事。東照宮の陽明門が「日暮らし門」と呼ばれていて1日中見ていても飽きない、というぐらいだから、じっくり泊りがけで見てもらわないとねぇ。

中禅寺湖ヤシオツツジ

仕事柄、旅番組などで全国の市町村はほとんど行ったよ。そこで旅して気づいた経験を活かして郷土に何か恩返しが出来たらいいなぁ〜。と思い伊藤克信は立ち上がった。いろいろやったよ。まず全国の観光地PRの場「旅フェア」に毎年栃木の宣伝マンとして出演。「日光のおいしい水キャンペーン」では東京駅や池袋駅で水配り。私が当時出演していた日本テレビのズームイン朝!!で、司会の福留さんに「やっぱり日光の水はうまいねぇ。」と大絶賛してもらい、栃木の名産・いちごを仙台・新潟で配ったりもしたよ。そして冬の日光をもっと多くの人に知ってもらおうと、「日光氷の祭典」「奥日光クロスカントリー大会」。日光から出て行った若者が一堂に集まれる場所をつくろうと、大晦日の夜に今で言う年越しカウントダウンイベントを郷土センター前の広場にコタツを出し、「日光AID村」でやったりもしたね。こういうイベントは自分たちも楽しんでやらないと周りの人は絶対楽しいと思わないからね。街を楽しくさせるイベントは死ぬまで続けていきたいなぁ。

私は30才のときに街起こしの一環で何かしようという事になり、皆んなでひとつになれるのはスポーツ、日光と言えばスケートだろう。オリンピック選手を数多く輩出したスピードスケートはカッコいいが体力的に厳しい?そこでアイスホッケーチームを結成することに決定。その名は「古橋旅館・いらっしゃいませ〜ず。」何と素晴らしいネーミング。メンバーは市役所・観光協会職員・消防署員、学校の先生、極めつけはゴールキーパーの小学生。ユニホームも背中に「満員御礼」、袖に「大入」、旅館の電話番号まで入れたよ。街の期待も大きく地元紙の下野新聞まで取材に来てくれました。しかし弱かったねぇ。デビュー戦は男子には相手にしてもらえず女子チーム。地元の中学生には0―19で完敗。でも負けても負けても立ち向かったよ。小学生から50才の人までいたからチーム全体が大家族のよう。アイスホッケーは第1ピリオドから第3ピリオドまであるんだけど、我々のお楽しみは第4ピリオドと言う名の旅館の大広間でやる宴会。スポーツはいいよ〜。今年でチーム結成20年。昨日も霧降アリーナで試合でしたが、残念なことにだんだん体が動かなくなってきました。でも皆んなの笑顔をみているだけで長生きできそうです。

日光東照宮陽明門紅葉秋

そんな訳で私はもう日光から離れられない体になってしまったのです。日光は「1999年12月2日、午前1時5分」に世界遺産に登録されました。我々の誇りです。私は「世界遺産の中に住む芸能人」「毎日温泉に入れる芸能人」「50才になってもアイスホッケーをやってる芸能人」として今日も東京に仕事に行きます。でも帰ってくるよ。日光が大好きだから。


【プロフィール】

伊藤 克信伊藤 克信(いとう かつのぶ) [俳優]

1958年  栃木県日光市生まれ
特技:落語、温泉評論
趣味:アイスホッケー、スピードスケート、競輪、卓球

 

 

 

 


主な芸歴

映画 1981年 「の・ようなもの」(日本ヘラルド、森田芳光監督)主演デビュー
1983年 「家族ゲーム」(ATG、森田芳光監督)
1984年 「メインテーマ」(角川映画、森田芳光監督)
2006年 「椿三十郎」(東宝、森田芳光監督)
テレビ 1989〜01年 「ズームイイン!!朝!」レギュラー
2005年 「TVチャンピオン〜芸能人日本なんでも地理王選手権」優勝
著書 1994年 「伊藤克信の競輪有り金勝負」